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2006年5月31日 (水)

アホウドリ:保護増殖計画を策定 中央環境審答申

 中央環境審議会(環境相の諮問機関)は31日、絶滅が危惧(きぐ)されるアホウドリとアカガシラカラスバトについて、保護増殖事業計画の策定を答申した。

 アホウドリは伊豆諸島鳥島と尖閣諸島のみで繁殖が確認されている。鳥島では新しい繁殖地づくりなどに成功し、個体数1800羽まで回復した。しかし、火山島で繁殖地が破壊される危険があるため、小笠原諸島への移住などで復活を確実なものにする。

 アカガシラカラスバトは個体数が小笠原諸島で約40羽と推定されている。絶滅の危機にあるとして、人工飼育での繁殖や野生復帰などにも取り組む。

毎日新聞 2006年5月31日

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未知の形態持つ微生物発見 従来の分類当てはまらず

 これまでに知られているどの生物の分類にも当てはまらない、不完全な「核膜」を持つ微生物を東京医大神経生理学講座の小塚芳道兼任講師らの研究グループが、伊豆諸島南方の深海底で31日までに発見した。

 現在すべての生物は、DNAを包んでいる核膜やミトコンドリアなどを細胞内に持つ「真核生物」と、これらを持たない原核生物の「古細菌」「真正細菌」の3つに分類されている。発見された微生物は原核、真核両者の中間的な特徴を持っており、原核生物から真核生物への進化の過程を明らかにするための重要な手掛かりになるという。

 微生物は、明神礁近くの深さ約1300メートルの海底で2000年に採取された泥の中から、ゴカイの仲間のウロコムシに付着している状態で見つかった。

共同通信 2006年5月31日

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2006年5月30日 (火)

バイオエタノール:10年までに50万キロリットル目標

 環境省のエコ燃料利用推進会議は30日、サトウキビなどから作るバイオエタノールを2010年までに約50万キロリットル、30年までに220万キロリットル(いずれも原油換算)導入し、ガソリンに混合するとの数値目標を掲げた報告書をまとめた。ナタネなどが原料でディーゼル燃料として使用できるバイオディーゼル燃料(BDF)も数値目標を立て、30年には両者で計400万キロリットル(原油換算)を導入するとしている。また、バイオエタノール利用拡大のため、各種税金の減免措置も必要としている。

 バイオエタノールは、最近の原油価格の高騰や地球温暖化対策として、BDFとともに各国で導入が進められている。

 報告書では30年にはすべてのガソリン車で10%混ぜる方式に切り替えるとしている。

 BDFについても、30年までに対応可能な車の方式に切り替える。環境省はこうした導入促進策により、将来的に原油消費量に占めるバイオエタノールやBDFの割合を10%に引き上げる狙いだ。

 また税の面では、「原料エタノールは、通常のガソリンより高い小売価格となり、そのままでは普及拡大は困難」とし、エタノール混合ガソリンの価格競争力向上のため、各種の税の減免措置を求めた。

毎日新聞 2006年5月30日

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2006年5月28日 (日)

熱帯林の95%「保護対策が不十分」…国際機関調査

 国際熱帯木材機関(ITTO)は25日、世界の熱帯林のうち約95%は保護対策が十分でないとする報告書を発表した。


 ブラジルやインドネシアなど木材を生産する33か国を対象にした過去最大規模の調査結果で、熱帯林が過剰な伐採などにより危機的な現状にあることを示した。

 調査は、世界の熱帯林の3分の2に当たる8億1400万ヘクタールを対象に行った。森林の状態を良好に保ちながら伐採をしている生産林や、違法伐採の対策などを十分に講じている保護林を持続可能な熱帯林として集計。その面積はアジア、アフリカ、南アメリカの総計で3600万ヘクタールにとどまり、調査地域全体の5%以下だった。

 ITTOが1988年に18か国を対象に行った同様の調査結果では、持続可能な熱帯林は100万ヘクタールだった。今回の調査で、持続可能な熱帯林が広がっていることは確かめられたが、大部分は管理が不十分なことが明確になった。

 ITTOのマヌエル・ソブラル事務局長は「森林を破壊することなく持続可能な形で木材生産が可能であるという事実を広めていきたい」と話している。

YOMIURI ONLINE 2006年5月26日

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HIVの起源、カメルーンのチンパンジーと特定

 世界的な感染拡大が続いているエイズウイルス1型(HIV1)は、アフリカ・カメルーンに生息している野生のチンパンジーが起源となっていることを、米アラバマ大などの研究チームが明らかにした。初めて実施された大規模な現地調査と遺伝子解析による成果で、従来の見方を裏づける結果となった。26日、米科学誌サイエンス電子版に発表する。

 HIV1の起源をめぐっては、よく似たサルエイズウイルス(SIV)がこの地域のチンパンジーから見つかっていることから、これまでもチンパンジー説は有力だった。ただ、生息地域が隔絶されていることや、チンパンジーが絶滅の危機にあるといった理由で、研究は進んでいなかった。

 研究チームは、チンパンジーのふんから感染ウイルスの遺伝子を見分ける方法の開発に成功。カメルーン南部の森林10カ所で採取した446匹分のふんを分析した。

 その結果、今回調べたチンパンジーから、これまでに見つかっているSIVのなかで、最もHIV1に近いウイルスを見つけた。

 これまで感染が判明したケースは飼育動物がほとんどで感染率が2%ほど。野生のチンパンジーの感染実態はよく分かっていなかった。今回の調査では、あるグループの感染率が35%と高率だった。

 研究チームによると、このSIVが20世紀初め、一帯にすむチンパンジーからヒトへ、種の壁を超えて感染した結果、HIV1になったと考えられるという。

 また、エイズウイルスは突然変異を繰り返すことから、多数の遺伝子の種類がある。今回の調査以外、ほとんど調査が進んでいないこの周辺地域では、まだ発見されていない新しいウイルスが存在する可能性があり、ヒトへ感染する危険もある、と研究チームは指摘している。

asahi.com 2006年5月26日

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温室効果ガス:政府、近く排出権購入開始 高騰懸念、早期に1億トン

 政府は近く、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出権の購入を開始する。京都議定書の削減義務を達成する切り札として、2012年の期限までに約1億トン(CO2換算)分の排出権を買い取る予定だ。08年からの削減期間以前に購入を始め、早期の安定取得を目指す考え。しかし、世界の排出権供給には限界があるうえ取得は欧州が先行しているため、「急がないと目標量を確保できない」との危機感も広がっている。

 政府が購入するのは、「クリーン開発メカニズム(CDM)」による排出権が中心。先進国が途上国の削減事業に技術や資金を提供しCO2などが削減されれば、その分を先進国が自国の削減分とみなせる。実際の事業は民間企業の実施がほとんどのため、政府は民間から買い取ることになる。

 日本がこれまでに承認した国内企業のCDMなどは49件。主な事業は、代替フロン製造時に副次的に作られる温室効果ガスHFC23を回収し分解する(中国、インドなど)▽風力発電(韓国、アルゼンチンなど)▽メタンガス回収(チリなど)。これらから、排出権の売却先を日本政府と想定する企業を7月にも公募し、個別に価格交渉して購入する。これまでに12年までの購入経費として122億円を確保したが、来年度以降も追加支出がある見込み。京都議定書の削減義務のうち、政府は排出権購入で約1・6%分をまかなう方針だ。排出権取得は欧州諸国が先行している。オランダが既に約710億円を支出して目標の約8割の8100万トンを確保したとされるのをはじめ、約3億トンの排出権が売約済みとみられている。

 一方、12年までの世界中の排出権需要は約7億トンとされる。これに対し供給量は推計で5億〜12億トン。排出権の平均価格は現在1トン当たり5〜6ドルだが、今後は2〜5倍になるとの予測もある。

 政府は「早期に安く一定量の排出権を取得したい」として、代金の一部を前払いとすることなどで価格を安定させたい方針。しかし、今後の価格動向によっては大幅な追加支出を迫られる可能性も出ている。

毎日新聞 2006年5月22日

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南極のオゾンホール、今世紀半ばに解消へ

 南極上空でオゾン層の回復が進み、2050年ごろまでにオゾンホールが出来なくなるとする研究結果を、国立環境研究所などのチームがまとめた。


 有害な紫外線を防いでいるオゾン層を破壊するフロンの規制が守られた場合の予測で、研究チームは「現在の規制を緩めることなく継続できれば、今世紀半ばにはフロンの影響をなくすことができる」と話している。

 南極上空では1980年代からオゾンホールが大きく成長するようになった。90年代中ごろから先進国でフロン規制が始まるなどの対策が進み、2000年に入ってからはオゾンホールの大きさはほぼ横ばいで推移してきた。

 2010年以降に途上国でも本格化するフロン規制を踏まえ、同研究所の秋吉英治主任研究員らが今後のオゾン層の推移を地球規模で模擬実験した。

 その結果、20年ごろにはオゾンホールが小さくなりはじめ、50年にはほぼなくなることがわかった。海外の研究でも同様の結果が示されているという。

 フロン排出が全廃されても、フロンは大気中に数十年はとどまることなどから、オゾン層回復にどれだけの時間がかかるかは明確になっていなかった。

YOMIURI ONLINE 2006年5月19日

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沖縄のタイマイなど9種を捕獲規制

 環境省は18日、指定した国立、国定公園内でアカウミガメなど動物、昆虫9種の捕獲を禁止する方針を明らかにした。希少種の保護を目的に02年に改正された自然公園法に基づくもので、捕獲だけでなく、殺傷、卵の採取、損傷など意図的な行為には罰則(50万円以下の罰金、6カ月以下の懲役)も設けている。早ければ7月にも実施する。指定された公園と種は以下の通り。

 【カメ】タイマイ(西表国立公園、沖縄海岸国定公園・慶良間地域=沖縄県)、アオウミガメ、アカウミガメ(霧島屋久国立公園・屋久島地域=鹿児島県、西表国立公園、沖縄海岸国定公園・慶良間地域=沖縄県)

 【トンボ】オガサワラアオイトトンボ(小笠原国立公園=東京都)、オガサワラトンボ(同)、ミヤジマトンボ(瀬戸内海国立公園・宮島地域=広島県)

 【チョウ】ウスイロヒョウモンモドキ(大山隠岐国立公園・大山蒜山地域=岡山、鳥取県、同三瓶山地域=島根県、氷ノ山後山那岐山国定公園=兵庫、岡山、鳥取県)、タイワンツバメシジミ・本土亜種(西海国立公園・平戸島・生月島地域=長崎県)、ミヤマシロチョウ(八ケ岳中信高原国定公園=長野、山梨県)

asahi.com 2006年5月19日

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MRSAに効く新抗生物質を発見

 院内感染の原因となる細菌の中でも最も恐れられているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)などを殺す強力な抗生物質を発見したと、米製薬大手メルクの研究チームが、18日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

米製薬会社が発見 院内感染阻止を期待
 研究チームは、25万種に及ぶ天然物質の抽出物の殺菌力を調べ、南アフリカの土壌から採取した放線菌が作る低分子化合物が強い殺菌力を持つことを突き止め、プラテシマイシンと名づけた。

 MRSAに感染したマウスで試したところ、効果が確認でき、副作用もなかったほか、VRE、肺炎球菌などに対しても強い殺菌作用を示した。

 さらに、この物質が働く仕組みを調べたところ、細胞の脂質合成にかかわる酵素を阻害することが判明。既存の抗生物質と仕組みが似ていると、耐性菌が出現しやすいが、この物質のように、脂質合成を阻害する抗生物質は例がないという。

 薬剤耐性菌に詳しい国立感染症研究所細菌第2部の荒川宜親部長は「MRSAなどに有効な抗菌薬は少なく、治療は手詰まり状態で新薬が期待されていた。この抗生物質は、全く新しい仕組みらしく画期的だ。毒性も低く、臨床的にも期待できる」と話している。

YOMIURI ONLINE 2006年5月18日

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2006年5月14日 (日)

温室効果ガス:日本が最大の購入国 世界の排出量取引市場

 世界銀行は、世界の二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量取引市場について現状を公表した。日本は05年1月〜06年3月の期間、全体の排出量(枠)の38%を購入し、最大の買い手になっている。

 日本の購入先はほぼ全量が民間部門。温室効果ガス削減義務を負う京都議定書の開始が08年に迫っているが、日本の04年の排出量は90年比でなお7・4%上回っている。目標達成に温室効果ガスの排出量購入は不可欠で、企業が取引を活発化させている。今年は日本政府も排出量購入を開始する。議定書で削減義務を負う他の先進国も事情は同じで、取引市場は一段と拡大しそうだ。

 日本に続く排出量を購入しているのは英国で15%。以下、3位イタリア(11%)、4位オランダ(8%)、5位スペイン(5%)の順で、欧州が全体の56%を占める。

 一方、最大の売り手は経済成長が続いてCO2排出も急増している中国で全体の66%。2位はブラジルで10%。アジア全体では73%を占めた。

 世銀によると、同期間に設定された排出量の合計は、CO2換算で推計約4億5300万トン。排出量取引市場は05年通年の取引総額が100億ドル(約1兆1000億円)を超え、06年1〜3月期だけで既に約75億ドルに達した。

毎日新聞 2006年5月13日

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2006年5月13日 (土)

関東のタンポポ、4割クローン…セイヨウ生き残り図る

 関東地方に咲くタンポポの4割が、遺伝子が全く同じクローンであることが、農業環境技術研究所(茨城県つくば市)などの研究グループの調べでわかった。


 クローンはカントウタンポポなどの在来種と外来種のセイヨウタンポポの雑種。かつては在来種を脅かすと言われたセイヨウタンポポが、雑種となって生き残りを図ったといえる。

 研究グループは、環境省が実施した2001年の「身近な生きもの調査」で集めたタンポポのタネのうち、サンプル数が約370個と多かった関東1都6県のタネを培養して調べた。

 咲いた花などの遺伝子を分析したところ、造成地などに咲くセイヨウタンポポとの雑種が6割で、その7割近くが同じ遺伝子を持つクローンと判明した。主に林の入り口などで咲く在来種は4割だった。

 セイヨウタンポポは、受粉しないで自分と全く同じ遺伝子を持つクローンのタネを作る能力がある。一方で、少量の花粉も作り、在来種との間で雑種が生まれた。クローンのタンポポは、クローンのタネを作る能力を引き継ぎ、大量のタネを作り、風などで拡散。在来種からは春先などちょうどいい気温の時だけ発芽する能力も引き継いだとみられ、これらが爆発的に増加した原因らしい。

 研究グループの芝池博幸主任研究員は「クローンは造成地などに多く、これ以上在来種を脅かす可能性はないと思うが、今後、どう変わっていくのか、定期的に調べていく必要がある」と話している。

YOMIURI ONLINE 2006年5月12日

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「夜8時消灯」で消費電力23%減 環境省庁舎で効果

 4月から庁舎内の照明を午後8時に消灯している環境省は12日、これに伴う1カ月間の消費電力量が前年同月比で23.6%減ったと発表した。小池環境相が閣議後の会見で明らかにした。

 同省によると、4月の消費電力量は、照明分が約2万6500キロワット時で、昨年4月に比べて33.5%減。OA機器の停止分は約2万7600キロワット時で同10.7%減。合計で23.6%減った。二酸化炭素(CO2)排出量でみると、8.1トン削減できた。

 同省は、中央合同庁舎5号館(東京都千代田区)の23〜26階にあり、消費電力量でビル全体の約4分の1を占める。今回は同じビルに入る厚生労働省と共用のエレベーターや空調分は計算に入れていない。

 会見で、4月当初と比べて消灯時間が守られていないのではないかと問われ、小池環境相は「職員はしっかり消灯意識を持ってほしい。私が視察してもいい」と述べた。

 政府は、政府機関全体で今年度のCO2排出量を01年度比7%削減する方針だが、環境省は04年度で10.4%増だった。

asahi.com 2006年5月12日

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2006年5月11日 (木)

ヒ素汚染:井戸水飲用中止後も脳の活動量低下 筑波大調査

 茨城県神栖市(旧神栖町)の井戸水が高濃度の有機ヒ素化合物「ジフェニルアルシン酸」に汚染され、周辺住民に健康被害が出た問題で、03年に井戸水の飲用を中止した後も、脳の血流や代謝活動の低下などが続く住民がいることが筑波大の石井一弘講師(神経内科)らの調査で分かった。住民には自覚症状がないことも多いという。有機ヒ素中毒の長期的な影響を示す研究で、東京都内で開催中の日本神経学会で11日午後報告した。

 健康被害を受けたとして国から医療手帳を交付された住民145人を調査対象に、定期的な健康診査に合わせて脳の血流量や活動を調べた。

 その結果、自覚症状がなく、ヒ素汚染が少ないとみられていた人でも、小脳や海馬(かいば)など脳の一部の血流量が通常の半分近くに減っているケースがあることが分かった。

 脳の活動状況を調べる糖代謝量を測定したところ、自覚症状がないのに、脳幹や小脳などで代謝量が低下したままの人がいることも判明した。

 また、飲用中止後も風呂や洗面などに井戸水を使っていた人では、尿やつめから検出されるジフェニルアルシン酸濃度が、完全に使用をやめた人より3〜6倍高かった。

 飲用をやめれば数週間で消えるとみられていた、ふらつきや手の震え、不眠などの症状がいまだに続く人もいた。

 石井講師は「症状や脳の活動の低下は個人差も大きく、追跡調査が必要だ」と説明している。

毎日新聞 2006年5月11日

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CO2排出量:中国33%、インド57%急増 世銀まとめ

世界の二酸化炭素(CO2)排出量が92〜02年に15%増えて240億トンに達し、特に経済成長の著しい中国で33%、インドで57%急増したことが世界銀行のまとめで10日明らかになった。

 米欧や日本を含む先進諸国の割合は全体の半分以上だが、00〜02年の増加分(年2.5%)については発展途上国が3分の2を占めた。世銀は「経済成長が続けば排出量の増加も続く。規制への各国の関与促進が必要だ」と指摘している。

 世銀によると、化石燃料の燃焼が主な排出源。特に石炭の燃焼による発電の比重の増加が発展途上国で目立つ。米国に次ぐ排出大国となった中国では石炭の割合が90年の71%から03年の79%に、インドでも同期間に65%から68%に上昇した。

 中国ではエネルギー効率は向上し、国内総生産(GDP)1ドルあたりのCO2排出量は4.8キロ(92年)から2.5キロ(02年)に減少したが、急激な経済成長に伴うエネルギー需要の伸びで排出総量が増えた格好だ。
 一方、1人あたり国民総所得(GNI)が1万ドルを超える高収入諸国(総人口約10億人)の国民1人あたりのエネルギー消費の割合は依然高く、低収入諸国(総人口約23億人)の11倍(03年時点)だった。

毎日新聞 2006年5月11日

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2006年5月 9日 (火)

アサリ:国内産、中国産を簡単に判別 水産総研が技術開発

独立行政法人の水産総合研究センターは9日、中国産と国内産のアサリを簡単に判別できる技術を開発したと発表した。中国産を国内産と偽って表示する産地偽装を見破る効果が期待できるほか、輸入アサリの放流による生態系への影響の調査にも利用できそうだ。

 同センターが国内産、中国産、韓国産のアサリのミトコンドリアDNAを解析したところ、国内産と中国産の間で塩基配列の違いが大きかった。このデータを基に、既存の検査機器でアサリが国内産か中国産かを判別できることが分かった。1検体の検査にかかる時間は数時間、コストも数十円で済むという。農林水産省が小売店などで原産地表示を調査する際に活用される見込み。

 開発のきっかけは北朝鮮産などの輸入アサリを国内産と表示するJAS法違反が相次いだこと。その後、北朝鮮産の輸入は急減したが、輸入の約70%を占める中国産でも一部に表示違反があるため、同センターはこの技術が偽装防止に威力を発揮するとみている。今後、韓国、北朝鮮や国内の産地の判別も簡単にできる技術の開発を目指す。

毎日新聞 2006年5月9日

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軟骨を骨に変えるたんぱく質発見…変形関節症治療に光

 軟骨の一部が硬い骨に変わることで痛みを引き起こす病気に関与しているたんぱく質を、東京大医学部の川口浩・助教授、三楽病院(東京都千代田区)の山田高嗣医師らのチームがマウスを使った実験で突き止め、病気の進行を抑えることに成功した。多くの高齢者を悩ませる変形性関節症などの治療につながる可能性があるという。

 8日付の専門誌「ネイチャー・メディシン」電子版に発表した。

 川口助教授らは、軟骨の中だけにごく微量にある「カーミネリン」というたんぱく質に着目。このたんぱく質を持たないマウスと普通のマウスで、軟骨の一部に骨の突起ができる変形性関節症を同じ条件で発病させた。その結果、このたんぱく質を持たないマウスは骨の突起の体積そのものが、普通のマウスに比べ4分の1程度に抑えられた。さらに、老化に伴う「じん帯や腱(けん)が骨に変わる症状」も起こりにくかったという。

 マウスの体内には、軟骨が骨に変わるのを防いでいる酵素が存在するが、カーミネリンは、その酵素がそもそも作られないように働いて、結果的に軟骨を骨に変える働きをしているとみられている。

 川口助教授は「カーミネリンの働きを詳細に分析することで、同様の働きをするたんぱく質などが人間でも見つかる可能性が高い」としている。

YOMIURI ONLINE 2006年5月9日

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2006年5月 8日 (月)

深海で数十種の新生物発見…国際共同研究チーム

 米国の南東沖から大西洋中央部にかけての深海に生息する新種とみられる生物群を国際共同研究チームが発見した。動物プランクトンや甲殻類、魚類など多岐にわたり、数十種に及ぶという。

 地球温暖化が海洋生物に害を与えるかどうかを検証する大規模な研究調査の一環。米国のウッズホール海洋研究所など14か国の研究機関が参加した。

 チームは深さ1〜5キロ・メートルの深海から、エビやクラゲ、数千匹の動物プランクトン、100匹以上の深海魚などを捕獲し、それぞれの遺伝子などを調べた。

YOMIURI ONLINE 2006年5月8日

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渡り鳥ピンチ、温暖化でエサ発生時期ずれる

アフリカから欧州にかけて生息する渡り鳥が減少していることが、オランダ生態学研究所の調査でわかった。


 地球温暖化の影響で、エサが豊富な時期と渡りの時期にずれが生じていることが原因とみられる。英科学誌ネイチャーの最新号で発表した。

 同研究所は、アフリカで越冬し欧州で繁殖する小型の渡り鳥マダラヒタキの9か所の繁殖地を調査した。

 ヒナのエサとなるイモムシは、草木の芽生えに合わせて大量に発生する。調査の結果、温暖化でイモムシの発生時期は16日早まる一方、マダラヒタキの繁殖開始は10日早まっただけだった。イモムシの発生時期が特に早く、渡りとのずれが大きい場所では、マダラヒタキが過去20年間に90%も減少していた。

 イモムシなどは、温暖化に機敏に適応する一方、越冬地にいるマダラヒタキにとって、4500キロ以上離れた繁殖地の春の訪れの変化を予想するのは難しく、渡りの時期を簡単には変えられない。同研究所は、世界各地の渡り鳥に、同じような問題が生じている可能性が高いと指摘している。

YOMIURI ONLINE 2006年5月7日

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遺伝子組み換えマウスで大気汚染調査へ 山梨大

 山梨大の研究チームが、遺伝子組み換えマウスを使って車の排ガスなど大気中の有害物質が生物に与える影響を継続的にみる環境調査に乗り出す。従来のように空気や土壌自体の汚染を調べるのではないのが特徴。チームの北村正敬(まさのり)・大学院医学工学総合研究部教授(分子情報伝達学)は「体内で起こる変化を直接、継続的に監視することで、どんな数値が出るか注目したい」と話す。

 研究チームは、まず、空気中のダイオキシンを感知すると酵素(アルカリフォスファターゼ)を分泌するマウスを遺伝子操作でつくる。その後、8匹を山梨県庁の敷地内にある自動車排ガス測定局の小屋など2カ所に移し、かごで飼う。

 県庁の測定局は交通量が多い県道交差点に面している。マウスから数週間ごとに20マイクロリットルの血液を採取し、酵素の分泌量を調べる。これにより、体に蓄積された汚染物質が体内でどのような作用を引き起こしているのか、悪影響を与えているのかなどを総合的に測定できるという。

 遺伝子組み換えマウスに詳しい城石俊彦・国立遺伝学研究所教授は「マウスを使った環境モニタリング調査という発想は聞いたことがない」という。

asahi.com 2006年5月7日

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2006年5月 1日 (月)

サンゴの蛍光たんぱく質応用、分子の動き判別 理研開発

 沖縄県の海に生息するサンゴから見つけた新しい蛍光たんぱく質を「光の目印」として使い、分子の動きの違いを簡単に見分ける技術を理化学研究所のチームが開発した。これを応用して、一つの細胞の中を6色に染め分けることもできた。4月30日付の米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー(電子版)で発表した。

 蛍光たんぱく質は分子につけて光らせれば、分子の存在や動きを知る目印になる。2種類の分子が別の色で光れば、結合など相互作用の様子もわかる。蛍光たんぱく質は特定の色のレーザー光に反応するが、これまで使われてきたものは、ほぼ同色の光を出した。

 チームは、サンゴから抽出した蛍光たんぱく質の遺伝子を操作し、当てたレーザー光と全く違う色の光を出させることに成功した。光の波長が跳ぶように変わるため、将棋の駒の桂馬にちなみ、このたんぱく質を「ケイマ」と名付けた。

 この原理などをもとにし、同色のレーザー光に対して異なる色を出す6種のたんぱく質を用意。細胞に1種類のレーザー光を当てるだけで、核やミトコンドリアなどの小器官を色別に浮かび上がらせることもできた。従来は、色違いの蛍光たんぱく質を同時に光らせるのに、色の数だけレーザー光が必要だった。

 理研脳科学総合研究センターの宮脇敦史チームリーダーは「一つの細胞の中で何種類もの分子が複雑に動く様子を、同時に素早く観察できれば、薬の効果を評価するときなどに役立つ」と話す。

asahi.com 2006年5月1日

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